アキバで近頃はやるもの 〜 ナポリタンのパンチョ

なんとはなしに好き好んで秋葉原の飲食事情というのを好き好んでここ数年余(もしかしたら10年+α?)じーっと眺めているのだけど、ぼんやりと見えてきたようなものがあったり。

「アキバで、確実に、ヒットしやすい飲食店」というのがあるような?

 

とは言え、目まぐるしく新しい店が出来ては消えていく秋葉原の飲食店、それが分かれば苦労はしないよ。という話なのかも、あるいは逆説的にそんなの知ってるよ。でもなかなかできないんだよ。という話なのかもかも。

 

アキバで当たるお店のキーワードは「ハイカロリー、味濃め、ローコスト。万人が好物で。メニュー数を絞ること」という事なんじゃないかとぼんやりと。今日はそんな「アキバ的にヒットしやすい形態(と、ボクが思い込んでいる)」新興店のひとつ「ナポリタンのパンチョ」のお話とか。

ロメスパというスタイルがありまして。かつてスタンド型の蕎麦屋を「路傍の麺屋」という表現をした御仁がいらっしゃったようでして。これを「路麺(ろめん)」と呼ぶのですが、これの派生型として「路麺(スタイル)なスパゲッティ屋」が縮まって「ロメスパ」。なるほど。と。

 

ロメスパの代表格といえば銀座インズの中にある「ジャポネ」が有名。なんというか、スパ的なもの、というよりも洋風焼きうどんと言えばいいのか。でもうどんでは無い。確かにパスタ。独創的な味付けで美味しく麺をつるっといける店。愛好者がとても多いのです。

 

このロメスパ・スタイルを最近では大手資本系のお店でも取り入れているケースが多く、例えば「バルボア」というお店は、かなりジャポネを意識したようなメニュー構成になっていたり。一方、もうひとつ、ロメスパ的ではあるものの違ったアプローチを試みている資本系で気になるのが「ナポリタンのパンチョ」。ようやく本題に入りました。


ナポリタンです。ナポリタン。パンチョ。というお店そのものは、以前から御徒町とか渋谷にあったわけですが、ここ、秋葉原というロケーションを考えると、ピタリとハマる符号がいくつか。そう、前述の「当たる法則」への合致。「ハイカロリー、味濃め、ローコスト。万人が好物で。メニュー数を絞ること」。こいつはいけるのではないかと、開店早々に足を運んでみた所驚いた。もう、人でいっぱい。どんだけナポリタン好きなの。と思いつつ、自分もそのうちの一人な訳で。

 

この手のものに味の説明はいらない。期待値の通りしっかりとナポリタンしていて、ほどよく店が整っていて、手頃な値段でお腹いっぱいにさせてくれればいい。(あ、捕捉しておくと、ちゃんと美味しいです…)そこをしっかりと抑えつつ、忘れてはいけないのがチャレンジ要素の存在。パンチョの場合も、盛りの増量から、トッピングの全部のせ化。果ては「ナポリタン星人」なる信じられない量のメニューもあったり抜け目ない。秋葉原という地の特性を考えるに、やはりこういう好奇心をくすぐる要素があった方がいいなぁ、と思う所がすぱっと整っているのが隙がない。

 

そうこうしているうちに、目玉焼きをトッピングした盛りのいいパスタでお腹は膨れてしまい、長居するのも悪いのでそそくさと店を後に。次の法則合致するお店はいつくらいにまたやってくるのかなぁ、などと、ぼんやりと考えつつ。